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特集 ぜひ知っておきたい アトピー性皮膚炎の原因とは?

どうしてアトピー性皮膚炎になってしまうの?
アトピー性皮膚炎の原因と対策を解説

1.アトピー性皮膚炎の内因病態(体の内側の原因)

現代医学的にいわれている原因と対策についてご紹介します。

①「免疫学的機能異常」

アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患のひとつです。
アレルギーとは分かりやすくいうと免疫機能の異常状態です。
通常であれば免疫反応が不要な状態でも、何らかの原因で炎症などの免疫反応が発生してしまうという病態です。花粉症やぜんそくなどもアレルギー疾患のひとつです。
免疫機能異常の多くが先天性の体質虚弱があるためと考えます。
アトピー性皮膚炎を引き起こすアレルギーとしては、以下の2つが主に発症しています。

かゆみ発生のメカニズムイメージ図
I型アレルギー 即時型と言われ、IgE抗体が主に関与しており、不必要に過剰な免疫抗体反応が起こっている。
IV型アレルギー 遅延型と言われ、Tリンパ球が主に関与しており、少しの刺激などでも炎症反応が発生し、さらに継続している。
考えられる対策
  • 抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、免疫抑制薬の使用、ステロイド剤の使用。
②「皮膚のバリヤー機能異常」

皮膚のバリヤー機能が低下することでアレルゲンの侵入が容易になり、皮膚のアレルギー反応を引き起こすことがあります。先天的に皮膚のバリヤー機能が不足していることもありますが、生活環境因子による水分喪失やセラミド不足によるものも多くあります。
それらが起こる大きな原因として挙げられるのが胃腸機能の弱りです。胃腸機能が弱ると飲食物から栄養が作れず、皮膚の栄養不足が起こり代謝も不足してしまうのです。

考えられる対策
  • 生活環境因子による水分喪失やセラミド不足を改善して、アレルゲンからの防御、外界からの刺激を軽減させる。
  • 脂肪、保湿剤でのスキンケア対策、石鹸の工夫、防ダニ布団、衣類の工夫などの生活アドバイス。
皮膚のバリヤー機能異常のイメージ図
③「皮表の熱感」

炎症に代表される皮表部の熱感は痒みや痛みの発生のみならず、かゆみが感じやすくなる、刺激を感じやすくなるといった、感作が高まってしまいます。

考えられる対策
  • 免疫反応(炎症)を鎮めるステロイド軟膏、免疫抑制剤の外用剤、抗炎症剤含有軟膏など。
④「ストレス」

生活環境によるストレスや、症状によるストレスが体調に影響を与え症状を悪化させてしまいます。このストレス状態がアトピー性皮膚炎の患者様に多く見られます。
ストレスに対応して症状発生と悪化を防ぐことが重要と考えられています。

考えられる対策
  • リラックス法の指導。程度がひどい場合には安定剤を使用するなど。
ストレスのある人

2.アトピー性皮膚炎の外因病態(体の外側の原因)

現代医学的にいわれている原因と対策についてご紹介します。

①「生活環境因子」(家屋の構造、生活環境、季節素因)

高温、多湿、寒さ、冬季の乾燥、汗、熱、紫外線、ハウスダスト、ダニ、花粉などの外界からの刺激により症状が引き起こされたり悪化したりします。

考えられる対策
  • 保湿剤でのスキンケア、石鹸、布団、衣類の工夫を行う。
保湿剤、衣類
②「食事環境」

食事生活や食事時間は大きな影響を与えます。また食事環境は胃腸の状態にも影響を及ぼします。

考えられる対策
  • 食事指導を行いアレルゲンの摂取を減らす。
  • 食事を取る時間にも気をつける。
バランスの良い食事をしている人
③「黄色ブドウ球菌、真菌、ウィルス」

黄色ブドウ球菌、真菌、ウィルスが皮膚で増殖し炎症を引き起こしたり膿を発症します。免疫抑制効果のある薬剤による治療の過程で体表部の免疫力が落ちたことによって増殖を許してしまうことがあります。

考えられる対策
  • 肌を清潔にする。抗生物質、抗ウィルス剤を使用する。
④「疲労」

生活環境によるストレスや、症状の苦しみによるストレスが体調に影響を与え症状を悪化させてしまいます。このストレス状態がアトピー性皮膚炎の患者様に多く見られ、ストレスに対応して症状発生と悪化を防ぐことが重要と考えられています。

考えられる対策
  • 休養をとってもらう。疲労が重度の場合は点滴を行う。
休養をとった人